■開院広告の方法■
広告を発注する前に、医院名・標榜科目の他に、イメージカラー、ロゴ(シンボルマーク)などを決める必要があります。
これらのものは、看板から広告、診察券、ホームページなど、全てのものに反映させます。
また、一般の事業に比べ、病医院の広告については、かなり自由度は上がってきたものの、制限が決められています。
広告できる内容と方法は以下のとおりです。
- 広告できる内容
所在地・診療科目・診療時間・予約制の有無・休日診療の実施・個別検診や人間ドックの実施について
<主な広告方法>
- 開院予告看板
建築現場に、開院日・診療科目・主な経歴などを掲示する。
- 駅看板
最寄り駅、ターミナル駅などに掲示します。効果はなかなか体感できませんが、知名度を上げるには貢献します。目線より高すぎない位置を確保することと、社寺や冠婚葬祭会社などの広告が左右にないかなどにも注意する必要があります。
- 野立看板
病医院からやや離れた主要道などに設置します。国道などには規制があるので注意を要します。これは誘導看板を兼ねています。
- 電柱看板
初めての来院者には道案内としての効果が期待できますが、あくまでもその程度のものという認識が必要です。
- 車内広告
電車やバスに掲示するもので、注目度は高く、科目によってはかなりの効果が期待できます。都市部では、バス広告が一般的で、自院付近を通る路線を選びます。
- NTTタウンページ
以前は急患に対して効果がありましたが、現在はインターネットでの検索からの患者さんの方が多く、あまり効果は見込めないと言えます。
- 新聞折込広告
新規開業時に行うケースが多く、配布地域をある程度決めることができる上に、宣伝効果は高いと言えます。
- ポスティング
自院から半径500m圏内を目処に、チラシを直接配布します。かなり確実な宣伝効果が得られます。
- ホームページ
法規制の対象外となるため、診療内容や院長の経歴など、かなり踏み込んだ内容までの宣伝が可能です。最初からあまり費用をかける必要はありませんが、院長紹介やスタッフ紹介、診療方針や内容など、患者が安心して来院できるような内容を掲載することを考えましょう。近年は、サイトを見ての新患が増えています。
<広告するときの注意点>
看板などの病医院の広告は、見た目の印象がどれも良く似ているので、デザイン的な工夫が必要です。わかりやすさや文字の数、大きさ、色などがポイントとなります。設置後は、定期的に汚れや破損などをチェックして、屋外看板などの場合は電球や蛍光灯の切れにも注意する必要があります。
先生とスタッフは一番の広告塔
当然ですが、先生の第一印象が良ければ、それだけで口コミによる広告効果が期待できます。
それでも患者さんから見れば、先生はいくら親しみやすくても、権威的存在である事には変わりありません。
それだけに、受付や看護師などのスタッフの態度に対して、患者さんの目がより厳しくなります。