開業時に、医療機器の選定をされる際、中古医療機器を検討される場合があります。
先日も、「イニシャルコストを抑えるために、医療機器の販売会社を紹介して欲しい。」とある先生からご依頼を受けました。
確かに、以前は医療機関が非常に潤っていた事もあり、多くの中古機器市場はマーケットとして結構なシェアを占めていました。
しかし、平成17年に薬事法の改定があり、中古医療機器業界に激震が走りました。
医療機器がクラスを4つに細分化され、色々な規定が義務付けられたのです。
薬事法施行規則第170条において、「高度管理医療機器等の販売業者等は、使用された 医療機器を他に販売し、授与又は賃貸しようとするときは、あらかじめ、当該医療機器の 製造販売業者に通知しなければならない。また、高度管理医療機器等の販売業者等は使用された医療機器の品質の確保その他販売、授与又は賃貸にかかる注意事項について、当該医療機器の製造販売業者から指示を受けた場合は、それを遵守しなければならない」とされました。
即ち、医療機器によっては、中古市場に流れてきた段階で、製造メーカーに対しての通知と、販売等をする場合には、メーカーにおいて整備・点検をすることが義務付けられました。
当然そこにはコストが発生し、そのコストは中古医療機器代金に上乗せされることになります。
それにより、本当に新しい機器は別として、そこそこ年数が経過している機器の場合は、交換部品も増え、コストが上がります。
相場としては、新品と比べて半額近くだったものが、3分の2程度まで上がった印象があります。
加えて、メーカーや製品ごとに違う部品保存期間というものがあります。
メーカーも、年々新型を出して行くので、旧型機器の部品をいつまでも保管しておくことはできません。
10年経過した機器を修理に出しても、部品がないので修理できません、と言われることも予想されます。
以上の様に考えると、新品の医療機器を値段交渉して買う価格と、中古機器の値段、そして将来的な修理や保守費用などを総合的に考えて、
新品を購入されるケースが増えています。
ただし、稀ですが、時折「掘り出し物」が出てくることがあることも事実です。
最初から一時使用を想定して仮で入れられた短期間使用の機器や、購入を決めてからキャンセルされた機器など、タイミングが合えば、思わぬ得をすることもあります。
先日も、車で言えば、新古車とも言える新しいものを半額近くで手に入れられた先生もおられました。
開業が決まれば、早めにコンサルタントや医療機器会社に相談すれば、幸運を掴める可能性も出てきます。

中古医療機器
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