クリニック開業物件としてテナントを賃貸する場合、大抵はスケルトンの状態なので、
内装工事は借りる医師側で行うのですが、その場合、A工事、B工事、C工事という言葉が出て来る事があります。
この言葉を理解していれば、賃貸交渉の際にも有利な交渉を進める事も可能となります。
それぞれについて説明いたします。
<A工事>
貸主側が行う工事で、建物本体の建築工事(外装)や玄関ホールやエレベーター、廊下などの共用部分の内装工事などがそれに当たります。
区画ごとの自動ドアなどが含まれるケースもあります。当然所有権は貸主にあります。
<B工事>
開業が決まった為に必要となる工事で、費用は借主(医師)が負担して、施工は貸主側が行う工事です。
本体に穴を開けたり、ビル全体の設備・施設・安全性などに影響のある工事となります。
費用は借主が負担するものの、所有権は貸主のものになるものです。
工事内容で言うと、一般的な相場よりも高くなりがちなので、賃貸契約前にじっくり調整・交渉する必要があります。
<C工事>
医院の内装を作るための工事で、借主側の医師が自分の費用で行うものです。
什器設備、照明器具、配線工事、内部の給排水工事や、レントゲン室の設置や空調設備も含まれます。
内装設備の所有権は医師のものになります。
内装が決まった段階で、工程や内容について、貸主の了承が必要となるケースも多いので注意が必要です。
次回は、テナント開業の場合の賃貸契約等、不動産契約について説明させて頂きます。
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